良質な鰻を確かな目利きで仕入れ、じっくりと丁寧に焼き上げました。
活鰻にこだわり、頭・肝付きのまま、受け継いできたたれをたっぷりとかけながら、備長炭で焼き上げると、香ばしいかおりとともに、皮はパリッと身はふっくらと仕上がります。
自信を持ってお届けする吉本の鰻を、ぜひ一度ご賞味くださいませ。
鉄之助の鮎は姿麗しく美味なりと京の老舗料亭をはじめ、宮中にも献上の栄誉を賜っておりました。
代を重ね、やがて昭和となると鮎の養殖法が確立。当店もいち早く鮎養殖を営む池元として稚魚から鮎を育てるようになりました。清冽な安曇川の伏流水を汲み上げた池で、自然とおなじように ゆったりと泳ぎ育った当店の鮎は、背は黒く、顔はとがり、きりりとした姿で天然物にもひけをとらない香りと味わいをもつと評判をいただいております。
活鮎のほか、春夏は焼き鮎、秋には乾鮎を商っていた鉄之助が、厳寒の冬にも鮎を美味しく食べていただけないものかと考えたのが、鮎の飴煮炊きでした。これが今日ある鮎の甘露煮のはじまりとなったのです。
甘露煮は、姿形の麗しい鮎ばかりを揃え、まず素焼きにし余分な脂を落としてからつややかな飴色になるまで、じっくりと、やわらかに炊き上げます。手間暇を惜しまぬ丁寧な仕事を鉄之助の時代からずっと受け継いで参りました。稚魚から自家で育てた鮎だからこその愛情をそそいで仕上げております。
鮎を愛し生涯を捧げた吉本鉄之助、その名を冠することで初代の志を忘れず、さらに高める。何十年受け継いできた私たちの思いが込められています。